「目に優しい光」ってどういうことなのでしょうか? 色々と調べてまとめてみました。
結論から先に言えば、
1.ブルーライトが抑えられている
2.適切な明るさで読み易い
3.眩しくない
4.見ている面とその周囲の明るさの差が大きくない
といったところになります。
「目に優しい」で検索すると、
パソコンのディスプレイについてのサイトが多く出てきます。
現代人はパソコンやスマホを見るのに目を多く使うので、ディスプレイからの光は気になりますよね。
また、デスクライトも「目に優しい」というキャッチフレーズで多く出てきます。
目の近くに光源があるので、直接的な悪影響のある刺激は避けたいということですね。
ただし、「目に優しい」ということへの定義は無さそうで、それぞれのサイトで「目に優しい」という理由が違っているようでした。
それでも、敢えて言うなら「目に過度の刺激を与えない」、「目が疲れにくい」、「眼精疲労を起こしにくい」といったことのようなので、これらのキーワードに対して、効果がありそうな手法をリサーチしてみたいと思います。
1.ブルーライトカット
ブルーライトカットの眼鏡も流行っているように、ブルーライトって気になりますよね。
ブルーライトカットで有名なJINSさんよりブルーライトカットの効果についてのページがありましたので、参照してみました。
https://healthcare.jins.com/bluelight
“「目の疲労度」が低下したという結果と、「目の疲労度」が改善したと感じる被験者が多くみられました。”
との結果が得られたとのことで、一定の効果はありそうです。
しかし、引用文献から着用した眼鏡グラスの光透過率のグラフを調べてみると、ブルー以外にも黄色の光も抑制されており、ブルーの光が実際に効果があったのか?(目に入ってくる光の量が全体に下がったためでは?)という点は疑問が残ります。
実験に使用されたブルーライトカット眼鏡の光透過率
https://journals.lww.com/apjoo/fulltext/2015/03000/Effect_of_Blue_Light_Reducing_Eye_Glasses_on.6.aspx
ちなみに網膜傷害を引き起こすと言われるブルーライトは435~440nmに最大強度を持つ光なので、490nmの青色光の抑制よりも、より短い波長のブルーライトを抑制した方が、目の網膜にはより安全になる筈です。
2. 見やすい
「目を疲れさせない」というのであれば、「見やすい」というのも大事なポイントです。
なぜなら「見にくい、見づらい」と頑張って見ようと目を凝らして余計に目に負担をかけてしまうからです。また、不自然な姿勢をとって、肩こりなど別の症状を引き起こしてしまうかもしれません。
見やすさを確保するにはまずは明るさですが、JIS規格には部屋や作業ごとに明るさが定められています。
https://www.akaricenter.com/mame/pdf/jis-shoudo.pdf
目を疲れさせないためには、まずは、十分な明るさを確保することが大事でしょう。
Dirk VetterによるPixabayからの画像
3. 眩しくない
眩しさは、グレアという表現もされます。
眩しさは、自動車のヘッドライトが目に入ってきて、前が見えなくなるような影響もありますが、心理的にも負荷を与える「不快グレア」と言われるようなものもあります。
眩しさが目に入ると、それが嫌で照明の明るさを落としたり、ということもあるので、結局「見にくくなる」となってしまっては良くありません。
ディスプレイでも、照明が映り込んでグレアを生じさせるようなものは、目に当然負担になるので、目に優しいのはノングレアタイプとされています。
パソコン入力等の東京都のガイドラインにもグレアの防止についてはしっかりと書かれています。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/jirei_toukei/anzen_eisei/toukei/anzen-vdt.html
また、高齢者は眩しさを感じやすいと言われており(年齢を経るに従い、目の水晶体が濁ってきて目の中で光が乱反射するため)、眩しさはより影響が大きくなります。
眩しさを感じさせないことも、目に優しい一つのポイントですね。
PexelsによるPixabayからの画像
4. 照明の配置
周囲が真っ暗ななかで、パソコンの画面だけが明るく、作業をしていませんか?
実はその状態は目への負荷が大きくかかっています。
ある場所だけ明るく、その他の場所が暗い場合、視線を変えるだけで、目に入ってくる光の量を調整しようと、瞳孔は開いたり閉じたりして、目の疲労に繋がります。
パソコンの作業も、パソコンの画面だけが明るく、手元が暗いのなら、デスクライトなどを使って、手元の照度をパソコンの画面に近づけるようにするのがオススメです。
Free-PhotosによるPixabayからの画像
目に優しい光について、詳しくはこちらまで