ブルーライトカットの効果

ブルーライトカットシートの実際のとこ、調べてみました。

携帯に貼りつけるブルーライトカットのシート、実際どんな風にブルーライトをカットしているか、きっちり測定してみました。

ちなみに、ブルーライトカットシートは100均のものを使いました。

↓は以前の参考です。

測定の原理は簡単、LEDを測定するときに、ブルーライトカットのシートが有るときと無いときでスペクトルの差を見ます。

ちなみにスペクトルって、このサイトにあるように、光を色の成分ごとに見て、それぞれの色の強度を確認するためのものです。

LEDの光のスペクトルはこんな感じです。

青色の光がカットされて、こんな感じになったら嬉しいんだけど・・・

ブルーライトカット

黄色がカットされているなら、こんな感じですね。

イエローカット

では、実際に測定をしてみました。

結果

ブルーライトカット比較

以前の結果から何となく予測されていたのですが、なんだか全体がなだらかに下がった感じ・・・

これを波長ごとにカット率を計算すると、

420nm以下の紫色の領域でカットされていますが、一般に青色とされる475nmあたりの領域は、5-8%といったところで、青だけ特別にカットされている訳では無いようです。

420nm以下の光って、実際のところは「LEDの光のスペクトル」にあるように、殆どLEDからは出ていないんですけどね。

これをブルーライトカットって言うのは少し無理がある気もします。

それでも目が楽になったという声もあるのは、全部の光が少しずつカットされてるから???

ちなみに、本当にブルーだけカットすると、物凄く黄色に見えてしまうので、出てきた光をカットするというのは簡単では無い筈です。

『目に優しい』

「目に優しい光」ってどういうことなのでしょうか? 色々と調べてまとめてみました。

結論から先に言えば、

1.ブルーライトが抑えられている

2.適切な明るさで読み易い

3.眩しくない

4.見ている面とその周囲の明るさの差が大きくない

といったところになります。

「目に優しい」で検索すると、

パソコンのディスプレイについてのサイトが多く出てきます。

現代人はパソコンやスマホを見るのに目を多く使うので、ディスプレイからの光は気になりますよね。

また、デスクライトも「目に優しい」というキャッチフレーズで多く出てきます。

目の近くに光源があるので、直接的な悪影響のある刺激は避けたいということですね。

ただし、「目に優しい」ということへの定義は無さそうで、それぞれのサイトで「目に優しい」という理由が違っているようでした。

それでも、敢えて言うなら「目に過度の刺激を与えない」、「目が疲れにくい」、「眼精疲労を起こしにくい」といったことのようなので、これらのキーワードに対して、効果がありそうな手法をリサーチしてみたいと思います。

1.ブルーライトカット

ブルーライトカットの眼鏡も流行っているように、ブルーライトって気になりますよね。

ブルーライトカットで有名なJINSさんよりブルーライトカットの効果についてのページがありましたので、参照してみました。

https://healthcare.jins.com/bluelight

“「目の疲労度」が低下したという結果と、「目の疲労度」が改善したと感じる被験者が多くみられました。”

との結果が得られたとのことで、一定の効果はありそうです。

しかし、引用文献から着用した眼鏡グラスの光透過率のグラフを調べてみると、ブルー以外にも黄色の光も抑制されており、ブルーの光が実際に効果があったのか?(目に入ってくる光の量が全体に下がったためでは?)という点は疑問が残ります。

JINS 透過率
実験に使用されたブルーライトカット眼鏡の光透過率

https://journals.lww.com/apjoo/fulltext/2015/03000/Effect_of_Blue_Light_Reducing_Eye_Glasses_on.6.aspx

ちなみに網膜傷害を引き起こすと言われるブルーライトは435~440nmに最大強度を持つ光なので、490nmの青色光の抑制よりも、より短い波長のブルーライトを抑制した方が、目の網膜にはより安全になる筈です。

2. 見やすい

「目を疲れさせない」というのであれば、「見やすい」というのも大事なポイントです。

なぜなら「見にくい、見づらい」と頑張って見ようと目を凝らして余計に目に負担をかけてしまうからです。また、不自然な姿勢をとって、肩こりなど別の症状を引き起こしてしまうかもしれません。

見やすさを確保するにはまずは明るさですが、JIS規格には部屋や作業ごとに明るさが定められています。

https://www.akaricenter.com/mame/pdf/jis-shoudo.pdf

目を疲れさせないためには、まずは、十分な明るさを確保することが大事でしょう。

Dirk VetterによるPixabayからの画像

3. 眩しくない

眩しさは、グレアという表現もされます。

眩しさは、自動車のヘッドライトが目に入ってきて、前が見えなくなるような影響もありますが、心理的にも負荷を与える「不快グレア」と言われるようなものもあります。

眩しさが目に入ると、それが嫌で照明の明るさを落としたり、ということもあるので、結局「見にくくなる」となってしまっては良くありません。

ディスプレイでも、照明が映り込んでグレアを生じさせるようなものは、目に当然負担になるので、目に優しいのはノングレアタイプとされています。

パソコン入力等の東京都のガイドラインにもグレアの防止についてはしっかりと書かれています。

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/jirei_toukei/anzen_eisei/toukei/anzen-vdt.html

また、高齢者は眩しさを感じやすいと言われており(年齢を経るに従い、目の水晶体が濁ってきて目の中で光が乱反射するため)、眩しさはより影響が大きくなります。

眩しさを感じさせないことも、目に優しい一つのポイントですね。

眩しい
PexelsによるPixabayからの画像

4. 照明の配置

周囲が真っ暗ななかで、パソコンの画面だけが明るく、作業をしていませんか?

実はその状態は目への負荷が大きくかかっています。

ある場所だけ明るく、その他の場所が暗い場合、視線を変えるだけで、目に入ってくる光の量を調整しようと、瞳孔は開いたり閉じたりして、目の疲労に繋がります。

パソコンの作業も、パソコンの画面だけが明るく、手元が暗いのなら、デスクライトなどを使って、手元の照度をパソコンの画面に近づけるようにするのがオススメです。

Free-PhotosによるPixabayからの画像

目に優しい光について、詳しくはこちらまで

ブルーライトカット対決

ブルーライトレスのLED光源に、ブルーライトカット保護ガラスでさらにカットしたらどうなるの?

と、興味本位に実験

実験の方法としては、光学測定器を人間の目と見立てて、その前にブルーライトカットガラスを置いたときと、置いてないときのスペクトルデータの違いを見るという単純なもの

ブルーライトカットガラス 実験

青色の光成分がぐっと下がっているのを期待します!!

まずは普通のLEDにの光をブルーライトカットしてみます。

普通のLEDの光は青色の成分が立っているので、これが下がるかな??

ブルーライトカット効果

って、なんと、殆どスペクトルの形が被ってしまいました!

明るさは350lx -> 309lxに下がっているので、12%下がっていますが、、、

ブルーライトカットって、全体暗くしているだけ???

細かく見ると、ほんの少しブルーの成分の比率は、小さくなってますけどね。

ちなみに、ブルーライトレスLEDにブルーライトカットガラスを嵌めるとこうなります。

ブルーライトカット&ブルーライトカット

予想通りと言いますか、あんまり変わらないです。

こちらも全体の明るさが10%ほど落ちて、ほんの少しブルーの成分の比率が小さくなっているだけ。

じゃあ、ブルーライトカット眼鏡だと、どうなんだろう??

やっぱりスマホの保護硝子くらいじゃダメなんですかね?と思い、ブルーライトカットが入った眼鏡で確認

ブルーライトカット眼鏡

こんな感じです。

結論

ブルーライトカットガラスは全体を暗くして、ブルーをカットしている。別にブルーライトのピークを減らしている訳では無い。

ブルーライトLEDは本当にブルーライトのピークを減らしており、一般的なLEDと比べてブルーライトの比率を効果的に下げている。

ということで、独断と偏見での結論とすれば、

今回の対決は、ブルーライトレスLEDの勝利ではないでしょうか?

応援、ありがとうございました。

皆さまのご意見、お待ちしております!


詳しいデータ、まとめておきます。ご参考に

 通常LEDの光通常LED
+ブルーライトカット(スマホ用)
通常LED
+ブルーライトカット(眼鏡)
ブルーライトカットLEDの光ブルーライトカット
LEDの光+
ブルーライトカット(スマホ用)
照度(lx)350309
(88.2%)
293
(83.7%)
350314
(89.7%)
色温度5059K5003K4980K5164K4844K
色度‐x0.34390.34480.34520.34030.3420
色度-y0.34690.34860.34740.34910.3506

ブルーライトレス光源はどちら?

ブルーライトレスのLEDと普通のLEDを並べてみました。

もちろん色と明るさ(照度)になるように調整しています。

Twitterでもアンケ―トとっていますので、こちらから

ちなみに2つの光の細かい特性はこちらです。

 ブルーレス通常光
色温度 [K]51544990
色度点 (x,y)(0.3410, 0.3495)(0.3451, 0.3487)
演色性 Ra89.287.1
照度 [lx]205208

ばっちり、ほぼ同じ5000Kの白色に併せています。

だから色味の違いは言ってしまえば、ブルーピークが立っているかどうかの違いです。

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